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今年のホタル

新緑の季節からほたるの季節へ。西日本から優しい光を楽しめるシーズンがやってきました。

2016年 ほたる出現傾向

ほたるは晩冬~春の気温が高いほど羽化が早まり、飛び始める時期も早くなります。

今年は、晩冬~春の気温が平年に比べて高く、ほたるの出現は、全国的に例年(2009〜2015年)や昨年と比べて「早い傾向」です。

西日本のほたるは、まもなく見頃のピークを迎えそうです。また、東日本では5月中旬〜下旬に飛び始める予想です。

ほたるの出現は気象的な要因だけでなく、卵や幼虫が生育する川の環境の影響も受けます。

川が増水すると卵や幼虫が流されてしまうことがあり、昨年の夏に大雨で洪水があった地域では、今年のほたるの出現数が減少する可能性があります。

各地の見頃時期
西日本 5月中旬~下旬
東日本 5月下旬~6月上旬
北日本 6月中旬

ほたるの一生

ほたるは一生のほとんどを、水の中と暗い土の中で過ごします。

産卵期
5月~6月。オスとメスの蛍(成虫)が交尾して、メスがコケ中に産卵(黄色い卵を約500個)します。

幼虫期
産卵から1ヶ月後に孵化し、幼虫となります。幼虫はすぐに水の中に入り、カワニナを食べながら暗い場所で成長。そして、ここで食べたカワニナが最後の食事となります。

上陸してさなぎに
翌年4月~5月。桜の季節が終わる頃、幼虫は水の中から陸にあがり、土の中に潜ります。その後、1ヶ月位するとさなぎに変化し、そこから10日後に羽化し、土から出て成虫となるのです。

成虫期
成虫となり、美しく飛びながら交尾の相手を探します。成虫になったほたるは夜露を口に含む以外、一切食事はとりません。

幼虫期に食べたカワニナの栄養のみで夜空を舞うのです。そのため、成虫になったほたるの命はわずか10日ばかり。また、体の小さいオスは、メスよりも蓄えた栄養が少ないため早く死んでしまいます。

飛び始めてから、わずか10日でその生命を終えるほたる。ラスト10日間は、まさに命の火を灯して飛んでいるのです。

今年のほたる情報はまもなくリリースします。もうしばらくお待ちください。

提供:株式会社ウェザーニューズ