星空情報

長寿星カノープス

長寿星カノープスの観測チャンス
見つけたら良いことがあるかも!?
ご利益のある星を探してみよう☆

カノープスとは


トパーズさん(山口県下関市)

太古から人々を魅了してきたカノープス。夜の早めの時間に南中する2月は観測チャンスです。

カノープスは南天の星で、りゅうこつ座の星の1つです。明るさは-0.7等と、シリウスの-1.5等に次いで恒星として全天で2番目に明るい星です。

カノープスは観測しづらく、縁起の良い赤い色に見えることから、中国では「南極老人星」や「寿星」と呼ばれてきました。

南極老人は、日本の七福神の寿老人あるいは福禄寿の元になった神様で、長寿をつかさどるとされています。

このため、カノープスは縁起がよい星と言われ、見ることができると長生きできると伝えられています。

カノープスはどこに見える?

カノープスが南中する頃の星空

星は東から昇り、段々と高度をあげて、真南にくると一番空の高い位置に昇ります(南中)。この南中のタイミングになると、カノープスは地平線すれすれの位置に姿を現します。

南の地域ほど高く昇るため、日本では沖縄が一番の観測チャンス。カノープスの観測は、南中のタイミング・前後30分~1時間がおすすめです。

■主な場所の南中高度と時刻(国立天文台より)

トピックス

カノープスが見える場所

カノープスを観測できる場所には北限があり、それより北では夜空に昇らないため、観測することができません。

北限よりも南のエリアで、南の視界が地平線・水平線まで開けた場所であることが観測条件となります。

■観測に適した場所
・南側の視界が開けた丘
・南側が海になる半島のような場所
・高層ビルの展望台

標高の高い山ではより遠くまで見渡せますが、カノープスが見られる今の時期は、山へのアクセスは雪で厳しいところも。都心などでは、高層ビルの展望台から観測チャンスがあります。

カノープスの探し方

カノープスは地平線ギリギリに昇り、見られる場所も限られるレアな星。見つけるのは難しそうですが、その分発見できると嬉しさも倍増。

下の方法を参考に、晴れている日は長寿星カノープスを探してみましょう。


■冬の大三角とシリウスから探す

1. オリオン座の「ベテルギウス」と、こいぬ座の「プロキオン」を線で結ぶ。

2. 結んだ線の中心付近から、おおいぬ座の「シリウス」に向けて線を引く。

3. シリウスまで引いた線を、さらに下に延ばしていくと、赤っぽく輝くカノープスがあります。

※目印となる3つの星はどれも明るく分かりやすいため、肉眼でも行える方法でおすすめです。


■おおいぬ座のβ星・ζ星から探す

1. おおいぬ座のβ(ベータ)星・ζ(ゼータ)星を線で結ぶ

2. 結んだ線を下に延ばしていくと「、赤っぽく輝くカノープスがあります。

※β星は2等級、ζ星は3等級のため、肉眼では見えづらいことも。双眼鏡があると安心です。


ふじきち/^^\さん(静岡県富士市)

提供:株式会社ウェザーニューズ