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東京マラソンの天気

26日(日)は、東京マラソンの日。ウェザーニュース予報センターのランナー予報士が、当日の天気から見た攻略法を解説します。

2015年の様子

すばるαさん(東京都庁付近)

当日の天気

今回の天気は、ひと言で言えば「コンディションはおおむね良好」となりそうです。

午前中ほど日差しが届きますが、午後になると雲が広がり、弱いにわか雨の可能性があります。

朝の冷え込みは平年並み。スタートの列に並んでから、号砲が鳴るまでしばらく待たされますから、できるだけ保温に努めてください。

昼間の気温はは平年と同じか、やや高めとなりそうです。10℃を超えてくるので、ペースの速いランナーにはちょっと暑いかもしれませんが、マイペースのランナーにはちょうど良い気温となりそうです。

レース中は汗をかく人が増えるかもしれません。こまめな給水が大事です。また、この時期日差しがまぶしくなるため、帽子やサングラス、紫外線に敏感な方はUVケアをしてください。

朝と昼の温度差がやや大きくなるので、気温や体調に合わせて、着脱しやすい服装選びがポイントです。

風向きとペース配分

今回の大会で大きなポイントはコースが新しくなることです。

特に蔵前~隅田川を越えて、門前仲町に向かう区間が新設されたことで、コース全体で折り返しポイントが増えます。

そのため、向かい風と追い風の切り変わりも、前回大会までのコースより多くなります。当日は「北西~北寄りの風」が予想され、午前中はやや強く吹くかもしれません。

スタートから日本橋に向かう序盤の10km

この区間は「追い風」です。全体的に下り坂のため、足が軽いと勘違いしてペースがついつい上がりがち。この序盤で調子に乗って足を使いすぎると、レース後半のスタミナ切れにつながりますから、飛ばし過ぎには注意して下さい。

10㎞日本橋を過ぎて15㎞浅草に向かう区間

この区間は「向かい風」です。また、「20㎞門前仲町を折り返して25㎞蔵前に向かう区間」も同様に「向かい風」となります。

風に阻まれて予定してたペースより遅れるかもしれません。ただ、そこで力んでしまうと、終盤に失速しかねません。追い風区間で遅れた分を取り戻す意識で、落ち着いて無理のないペースの維持を心がけてください。

35㎞品川を折り返してゴールに向かう区間

この区間も「向かい風」です。いよいよ疲労がピークになるうえに、遅いランナーほど、お昼を過ぎて日が陰る時間帯になりますから、よけいに風が冷たく感じられそうです。

ここで疲労や体の痛みに負けて歩いてしまうと、なおさら体温奪われて、体が動かなくなるおそれもあります。

後半のペースダウンを避けるためにも、序盤は慎重なペース配分を心がけてください。

ウェア選びの工夫

■長袖・ランニングタイツ
長袖のTシャツあるいはアームウォーマー、下半身にはランニングタイツが必需品です。

■手袋や帽子
スタートの列に並んでから号砲が鳴るまでしばらくかかるので、できるだけ保温に努めましょう。

■脱ぎ着しやすいウェア
半袖Tシャツを重ね着したり、ビニール製のポンチョ(もしくは大きなビニール袋を代用)も有効です。暑くなったら、ウェストポーチにしまいます。

※ポンチョは、ナンバーカードが透けて見えるよう、透明な素材にしましょう。

こまめに水分補給を

気温が上がらなくても、走るとやはり汗をかくため、こまめな給水が重要です。給水所を通過するたびに、水分補給を心がけてください。

その際、水ばかりでなく、汗で失われた塩分などミネラルの補給も大切です。足のけいれん予防にもなります。

給水所に用意しているスポーツドリンクを飲んだり、ミネラル分が含まれた飴玉やサプリメントなどを、ウェストポーチなどに用意しておくことをおすすめします。

レース後の注意点

東京駅前でゴールをしてから、荷物の受け渡し場所まで、人によっては日比谷公園まで1km以上の距離を歩く必要がありそうです。

薄着のランナーにとっては、体が冷えないか心配なところです。ゴールした後のことも考えると、手袋やネックウォーマー、アームウォーマーなど、なにか保温できるグッズを用意しておいた方がよさそうです。

応援に際して

沿道で応援される方やボランティアをされる方は、天気への特別な対策は必要なさそうです。ただ、じっと立っていると足元が冷えてきますので、厚手の靴下や厚底の靴がおすすめです。

また、関東では花粉シーズンが始まっています。花粉症の方は、マスクや目薬などご自分に合った対策を心がけてください。

それではランナーの皆さん、応援者の皆さん、東京マラソンを楽しんできてください!

2016年の様子

りょりょさん(東京都千代田区)

提供:株式会社ウェザーニューズ