戻る

2016年

自然災害10大ニュース

地震、台風、噴火、暴風雪など、振り返ってみると、2016年も数々の災害がありました。被害状況などの深刻度をもとに、自然災害10大ニュースをピックアップしました。

終わらない熊本地震

2016.4.14

熊本地方を震源とするM6.5の地震が発生し、熊本県益城町(ましきまち)で最大震度7を記録しました。

建物被害は住宅の全壊が約8000棟、半壊が約3万棟、一部損壊が約14万棟におよんだほか、熊本城は石垣が崩れ、天守閣なども損壊しました。

迷走台風10号

2016.8.30

岩泉町の高齢者施設(写真:時事)

史上初のルートをとった台風10号によって、岩手県大槌町では48時間の雨量225mmとなり、8月として、史上観測1位という記録的な雨量となりました。

北海道十勝地方の上士幌町ぬかびら源泉郷は、降り始めからの雨量が329mmで8月の平年値の約1.7倍を記録し、北海道や岩手で大雨による甚大な被害が発生しました。

北海道に台風上陸3連発

2016.8

北海道に台風が上陸したのは9年ぶりで、さらに1年間に3つの台風が上陸したのは観測史上初めてでした。

8月17日に台風7号が襟裳岬(えりもみさき)付近に上陸、21日に台風11号が釧路市付近に上陸、23日には台風9号が日高地方に上陸し、十勝地方・日高地方・オホーツク地方など広範囲に被害をもたらしました。

九州で記録的大雨

2016.6

6月19日から25日にかけて本州付近に梅雨前線が停滞し、その前線上を低気圧が次々に通過しました。

梅雨前線は一時南下しましたが、27日から再び本州付近に北上し、30日まで九州を中心に、西日本各地に記録的大雨をもたらしました。

19〜30日の降水量は九州の広い範囲で500mmを超え、宮崎県えびの市で1210.5mm、熊本県南阿蘇村で1053.5mmなど1000mmを超えるところもありました。

鳥取県中部地震

2016.10.21

(写真:時事)

鳥取県中部を震源とするM6.6の地震が発生し、倉吉(くらよし)市などで最大震度6弱を観測しました。

鳥取県内で震度6弱以上の揺れを感じたのは、2000年10月6日に発生した鳥取県西部地震以来となりました。

鳥取県は梨の産地として知られていますが、収穫前の梨が落下するなど農林水産関係の被害は、鳥取県によると約10億6000万円にのぼりました。

阿蘇山が爆発的噴火

2016.10.8

阿蘇山の中岳第一火口で爆発的噴火が起こりました。レーダーの観測などで噴煙は1万1000mの高さに達し、火山灰は四国や中国地方まで流れました。

噴火警戒レベルが3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引き下げられていますが、今後の火山活動には注意が必要です。

首都圏で積雪

2016.1.18

本州の南岸を北上する低気圧の影響で、都心など関東地方の平野部でも雪が積もり、交通が大混乱となりました。

東京都心の積雪は18日朝までに最大6cm、横浜市でも5cmに達しました。

台風16号、西日本で大雨

2016.9.20

(写真:朝日新聞社/時事通信フォト)

「非常に強い」勢力を保ったまま、20日0時過ぎに鹿児島県大隅半島に上陸。11時頃、高知県室戸岬付近を通過し、13時30分頃、和歌山県田辺市付近に再上陸しました。

大雨に見舞われた西日本を中心に、冠水や河川増水の報告が相次ぎました。また、最初に上陸した鹿児島県や宮崎県からは、暴風による停電の報告もいくつか届きました。

北海道で暴風雪、交通途絶

2016.2

北海道では2月28日から3月1日にかけて爆弾低気圧が接近し、数年に一度の大荒れの天気となりました。

最大瞬間風速は苫小牧(とまこまい)市で32.6m、白老町(しらおいちょう)で31.1mを観測し、太平洋側では十勝地方を中心に大雪が降りました。

首都圏で渇水

2016.6

矢木沢ダム

「首都圏の水がめ」とされる利根川上流8ダムの貯水量が6月上旬、過去最低を記録しました。

関東地方は6月5日に梅雨入りしましたが、水源地にまとまった雨が降らないため横ばいの状態で、8ダムの合計貯水量は平年の半分、満水量の4割ほどとなりました。


最後に

ウェザーニュースの会員に、2016年の天気を一文字で表してもらったところ『変』という文字が選ばれました。

上記、自然災害10大ニュースにある通り、まさに『変』という文字の持つさまざまな意味が気象として表れた1年でした。

来年は穏やかな年であってほしいものです。ウェザーニュースはこれからも皆さまのそばで、あらゆる面のお天気を伝えていきたいと思います。

提供:株式会社ウェザーニューズ