花粉情報

第二回、2017年シーズンの全国花粉飛散傾向を発表しました。シーズン前の対策にお役立てください。

2017年 花粉飛散傾向

関東や九州は2月初め〜開始

スギの雄花は、冬の寒さで休眠から目覚め(休眠打破)、寒さがピークを越えて、暖かい日が増え始めると花粉を飛ばし始めます。

12月末〜2月の気温は、平年並みとなる所が多く、西日本の一部では平年よりやや低くなる見込みです。このため、休眠打破がきちんと行われ、2017年のスギ・ヒノキ花粉シーズンインは全国的に「平年並み」となる予想です。

九州や関東の早い所では、2月初めから飛散が始まり、2月中旬には東海や西日本の広範囲で飛散が開始します。3月中旬にかけて、飛散エリアは東北へ拡大する予想です。

西ほど飛散量が多くなる傾向

2017年のスギ・ヒノキ花粉シーズンの花粉飛散量は、全国的に平年(2008〜2016年平均)より多くなる予想です。

特に西日本を中心に予想飛散量が平年の1.3〜1.5倍となるエリアが目立っています。一方、関東では平年の0.5〜0.9倍と、平年より少なくなる予想です。

西は3〜4年ぶりの大量飛散

2016年と比べると、花粉飛散量は一気に増加。夏の猛暑の影響を大きく受けて、西日本を中心に4〜10倍となるエリアもある予想です。

西日本では広範囲で3年振り、特に京阪神などでは4年ぶりの大量飛散となる恐れも。ここ数年花粉症の症状が軽かった方も、十分な対策が必要です。

飛散パターンは「メリハリ型」

暖冬の影響を受けた2016年シーズンは、東日本を中心に「ダラダラ継続型」だったのに対し、2017年シーズンは「メリハリ型」となる可能性があります。

このタイプは、暖かくなると一気に飛散量が増える恐れがあるため、注意が必要です。

なお、スギ花粉のピークは、西・東日本の広範囲で3月上旬〜中旬、東北で3月下旬〜4月上旬の予想です。

3月が終わりに近づくと、西日本からヒノキ花粉が増加します。九州や東海、関東では3月下旬〜4月上旬、中四国や近畿では4月上旬〜中旬にヒノキ花粉のピークを迎えそうです。

飛散量の鍵を握る「夏の暑さ」と「表年裏年」

2016年夏の天候

雄花は夏に作られ、晴れて暑い夏になるほど多くなる傾向があります。

2016年の夏、西日本は高気圧の勢力が強く、特に8月は晴れて猛暑に。また、北日本では日本海側ほど晴れて、雄花の生長を促す条件となりました。

一方で、関東や東北太平洋側は、湿った空気や台風の影響を受けて雲が広がりやすく、雄花の生長には適さない天候となりました。

2017年は広範囲で「表年」

花粉の飛散は多い年と少ない年が交互にやってくることが多く、花粉の飛散量が少ない「裏年」の翌年は、飛散量が増加する「表年」となる傾向があります。

そして、2017年春は多くのエリアが「表年」となり、飛散量が増加する予想です。

※飛散量は、花粉観測機「ポールンロボ」が観測した、花粉の都道府県別の平均を示します。

※北海道は、シラカバ花粉の飛散量です。沖縄県は、目立った花粉の飛散がないため除きます。

エリア別の花粉飛散傾向

提供:株式会社ウェザーニューズ