花粉の量と症状の変化
北陸・甲信北部
北陸では、2月前半に寒い日が続きましたが、後半に春一番が吹いて季節外れの暖かさとなり、新潟県では昨シーズンより約2週間、その他では5日前後早く花粉シーズンに突入しました。
また、3月中旬にかなり暖かくなったことで、スギ花粉の飛散ピークは昨年より1週間程度早まり、4月始めにかけてスギ花粉のピークとなりました。
今シーズンの花粉の飛散量は、昨年の100~120%となり、ピークのタイミングでは昨シーズンよりも多い花粉数を観測した日もありました。
症状については、辛いと報告した方が昨シーズンと同程度かやや多く、特にシーズン前半(3月)は昨年より症状が重くなった方が多かったようです。
ちなみに、平年と比べると今シーズンの飛散量は約70から100%となっています。
関東
関東は1月末から寒い日が続き、2月上旬に今シーズン一番の寒気が到来。寒さが緩んだ2月中旬に、昨シーズンより2週間以上遅れて花粉シーズンに突入、2月下旬に本格的な花粉シーズン開始となりました。
その後は平年よりも気温の高い日が続いたため、昨年より1〜2週間早い3月上旬からスギ花粉のピークに。3月下旬になるとスギ花粉は徐々に減少し、ヒノキ花粉の飛散量が増加しました。
今年は「表年」でもあり、さらに昨夏の晴れて高温だった天候が雄花の生育に適した条件だったため、今シーズンの花粉の飛散量は昨年の107〜190%に。ただ、平年の飛散量と比べると50〜90%となりました。
花粉症の症状は、スギ花粉やヒノキ花粉のピーク時に強く現れているものの、ツライ・非常にツライという回答の割合は昨年より低い結果となりました。
昨シーズンよりピークが早まった分、花粉シーズン前半(2月、3月)の短期間に症状が重くなった方が多く、後半(4月、5月)は比較的軽い症状で過ごせた方が多かった事が要因と考えられます。
東海・甲信南部
東海・甲信南部は、寒さが緩んだ2月中旬に花粉シーズンへ突入しました。その後、2月下旬には季節外れの暖かさになる日もあり、このタイミングで本格的な花粉シーズンが開始、一気に飛散量が増加しました。
2月下旬には静岡県でいち早くスギ花粉の飛散ピークを迎え、その他のエリアでも3月上旬から飛散ピークを迎えました。続いて3月下旬から4月始めにヒノキ花粉のピークとなり、スギ・ヒノキ花粉のピークは共に昨シーズンより1〜2週間早い結果に。花粉シーズン終了も昨シーズンより1週間程度早まりました。
今シーズンの花粉の飛散量は、愛知では昨シーズンの140%、静岡では210%と多い結果となりましたが、山梨県では昨シーズン並み、岐阜県では昨シーズンの65%となりました。平年の飛散量と比べると、静岡県では平年並みとなりましたが、その他の県は平年の約50%〜80%と少なくなりました。
シーズン通しての症状は昨シーズンよりやや緩和されているようですが、2月・3月の症状は昨シーズンよりツライと報告している方が多く、ピークが早まった影響が現れていたと考えられます。
2015年花粉シーズンまとめ